エンタメって血肉だよって話

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【映画】 「運び屋」   ネタバレ感想    金に囚われた老人の末路  

 

 

 

依存。あと少しだけという慢心。

「楽な稼ぎ」を知った男の行く末

 

 

 

あらすじ

 

 

菜園を営んでいた老人に持ちかけられたのは「違法薬物」の運搬。安全運転で確実にモノを届ける主人公は、次第と認められ徐々に任される仕事が大きくなっていった。

事が大きくなるにつれて「違法薬物」を捜査するFBIと老人は数奇にすれ違う。果たして老人はどうなってしまうのか。その老人がなぜ「違法薬物」の運び屋になってしまったのか。注目である。

 


クリント・イーストウッド監督・主演『運び屋』特報

 

感想

 

 

【楽な稼ぎ】

 

皆さんもご存知ではあると思うが、お金を稼ぐ事は大変であるお金に対してそれ相応の対価をこちらも払わなければならない。それは労働であったり物であったり様々である。

しかしその対価に不相応な大金を一度に貰うと、その稼ぎ方を忘れられなくなる。現在の仕事や置かれている状況を見て、あと1回、あと2回と回数が増えている。これに関して期限を決めても、新たに金が要りようになった時必ず「楽な稼ぎ方」が頭によぎる。そしていずれ自制が効かなくなり、手を出してしまうのが人間だ。

皮肉にも「楽な稼ぎ方」には必ずリスクが付きまとう。それは金融商品、違法物、ギャンブル関係なく全て平等にだ。

ところが人類は時折そのリスクより稼げるお金に目を向ける事が多い。そのリスクが自分自身の命に関わるものであったとしてもだ。過去に「楽な稼ぎ方」でどれだけ大きく稼いでいたかに準拠するが、その依存度によってリスクが現実になった時のダメージも大きくなる。

 

その行き着く先が破滅である。その一例を描いたのが今作であった。「楽な稼ぎ」に依存してしまった老人の破滅録である。

 

 

【金の力】

 

金で買えないものはあるというが、正直現代において買えないものは「ほぼ0」であると断言できる。

愛、命、家族の絆、毛髪などあらかた金でどうにかなるようになっている。それだけ金の力は絶大なものになっているのは間違いない。(その本質より形式にたいして)

金があるだけで「ヒーロー」にれる現代について私は賛否しないが、非常にシンプルであるとは思う。

本作の老人も最初は誰かのために金を稼ごうとしていたが、仕事を続けていくうちに「金自体」に執着し始め破滅してしまった

金の力で失ったものが取り戻せると知った老人は、金の持つ力に魅せられてより大金を欲するようになったのである。

しかし「楽な稼ぎ」であれその金で彼の生活が向上したのは間違いない。金で解決できることの多さに気付いた彼の中で金が持つ力はおよそ神のそれと比肩していたのであろう。

 

 

【違法薬物】

 

本作のキーとなっている。コカインを始めとし薬物というものは非常に身近に存在している。しかし日本において違法薬物に対しての知識が乏しい者が多すぎる。危険から身を守るためにはその危険因子を深く理解する必要がある。

運び屋であった老人は、何十キロという大量の違法薬物を運んでいたが、我々の身近にも運び屋ないし、それを売る人(プッシャー)は多くいる。最たる例がtwitterであるが、彼らにとってTwitterとは売る人と買う人を繋げてくれる便利な場所である。

隠語を使い大麻、MDMA、覚せい剤LSDを売る彼らはさながら本作主人公である「楽な稼ぎ」を覚えた者たちであるが、彼らと簡単に繋がれる場所がTwitterであるため、いつ巻き込まれるかわからない点に注意。

ビジネスなどと謳って販路拡大してくる場合もあるので注意。

 

薬物に関して様々な議論はあるが、タブー視せずそれと向き合い、理解していくことが重要である。理解しているからこそ拒絶することができることもある。

本作であったように「楽な稼ぎ」に誘う魔の手は身近にある事を常に意識、教えてもらった稼ぎ方には懐疑的になった方が良い。

 

その物を売ること、運ぶことで被害を被る人がいるという想像力を持つことが大事である。

 

 

 

【おすすめ度】

☆☆☆☆☆☆

 

 

非常に面白い作品であった。

 

今作は私の大好きな俳優監督陣による作品であったが、当たりであったと感じている。

クリントンイーストウッドは何かで傷ついた者について描くことが多い、今作もその苦痛などが伝わってくる描写が多く非常に見ていて辛いモノがあった。お金に取り憑かれたどんどんぬかるみにハマっていく姿は痛々しいものであり悲しくもあった。

 

そして、追われる側だけではなく追う側とのすれ違いを描いているシーンがあるがその緊張感とその行く末を案じてしまい終始ドギマギしていた。

 

そして、結末を見て心が締め付けられた。

 

果たして結末は希望なのか絶望なのか。

金は人生を変えるファクター、しかし金は諸刃の剣ということを認識させてくれる映画である。

 

 

必ず見て欲しい。11/15日からNETFLIXで公開だ。

 

 

 

お金のご利用は計画的に

 

 

 

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著・なめこ